上下顎セットバック|Eラインになるか?

ゴボ口改善|上下顎セットバックの症例ビフォーアフター 上下顎セットバック

こちらのページでは、「上下顎セットバックを受けるとEラインになりますか?」というご質問に対して、症例写真(ビフォーアフター)をご覧いただきながら解説します。

奥田DR
奥田DR

銀座フェイスクリニック院長の奥田がお答えします。

上下顎セットバックで、綺麗なEラインに。

上下顎セットバックのBeforeAfterシェーマ

上下顎セットバックを受けると、歯茎の骨(赤い→部分)が後ろに下がるため、オトガイ(黄色い→部分)が相対的に前進して、Eラインが整います。

Eラインとは、①鼻・②唇・③顎先が直前上に揃っているか、唇がやや後ろにある状態のことで、きれいな横顔の指標です。

正式には、エステティックライン(Aesthetic line もしくは esthetic line)と呼ばれます。

上下顎セットバック+オトガイ形成のビフォーアフター

上下顎セットバック(症例によって同時にオトガイ形成を行います)の術後には、きれいな「E」ラインになります。

Before→After

「上下顎セットバック+オトガイ形成」の術後1ヶ月目です。

症例写真は、私奥田のInstagramからの抜粋です。
(励みになりますので、フォローといいね、お願いします^_−☆)

上下顎セットバックを行うと、口元が後ろに下がる分、顎先の長さやボリューム感が強調されてしまうケースがあります。

そのような場合には、同時にオトガイ形成をおこないます。

オトガイ形成では、セットバックした口元に合わせて、顎先の短縮・幅寄せ・前後移動などの操作を加えます。

「同時にオトガイ形成をおこなってしまうと不自然なかたちになりませんか?」というご質問をいただくこともありますが、むしろ逆で、上下顎セットバックを単独でおこなうと不自然(アンバランス)が予想されるケースにおいて、不自然にならないように同時にオトガイ形成をおこなうようにしています。

「上下顎セットバック」or「上下顎セットバック+オトガイ形成」どちらで手術するかは、術前検査(CT/3D骨格模型)をもとに、シミュレーション画像を作成して決めます。

銀座フェイスクリニックでは、約7割のセットバック症例で、同時にオトガイ形成をおこなっています。

詳しくはお気軽にお尋ねください。

上下顎セットバックとは?

上下顎セットバックのシェーマ
向かって左がBefore(デザイン)、右がAfterがです。

上下左右4番目を抜歯してスペースをつくり、前歯6本分の歯茎の骨を後ろに下げる手術です。

カットした骨の固定には、チタン製プレート(留め具)と、スチール製ワイヤーを使用します。

ワイヤーは、3番と5番の歯の根本にくくりつけてあり、術後2~3ヶ月して骨が固まってきたら外します。(5分程度の簡単な処置です。麻酔は必要ありません。)

チタン製プレートは、生体内での安全性が高い金属ですので基本的に抜きとらなくても大丈夫ですが、ご希望があれば術後1年目くらいを目処に抜去することも可能です。(ただしプレートを抜去する場合には、再度の全身麻酔が必要になります。)

上下顎セットバックでガミースマイルは改善します。

1. ガミースマイルとは?

ガミースマイルとは、笑うと歯茎が目立つ状態です。

上下顎前突(ゴボ口)があると、歯茎の骨が突き出している分、歯茎が目立つケースが多いです。

2. 技術的な工夫

上下顎セットバックは、左右4番目を抜歯してスペースをつくり、歯茎の骨(前歯6本分)を後ろに下げる手術です。

私(奥田)が手術する場合、舌側に傾けたり後ろに下げたりするだけでなく、バランスをとるために、後ろ斜め上方へ引っ張り上げます。

そのため、上下顎セットバックをお受けになると、歯茎が目立たなくなってガミースマイルが改善します。

上下顎セットバックで鼻翼は広がりません。

カウンセリングで「上下顎セットバックを受けると鼻翼は広がりますか?」という質問をいただきます。

上下顎セットバックでは、歯槽骨(口元)を後方へ移動します。

前方へ移動する場合には鼻翼が広がることがありますが、セットバックのような後方移動では、鼻翼が広がることはありません。

ただし、

上顎骨の移動によって鼻中隔軟骨のたわみが生じるケースは、接合部の処理が必要です。(手術を担当するドクターの技術と経験を要します。)

口元が後ろに下がると、物理的に鼻翼が広がらなくても、バランス(遠近法)として鼻翼が広がったように感じるケースはあると思います。

ですから、骨格(ゴボ口)とお鼻の両方がお悩みの場合は、まず骨格の手術を受けて、落ち着いてからお鼻の手術を検討なさるようにお勧めいたします。

上下顎セットバックのダウンタイム

上下顎セットバックのカウンセリングやオンライン相談で、最も多い質問は「ダウンタイム」についてです。

ダウンタイムとは、手術後に「腫れが目立たなくなるまでの期間」です。

個人差がありますが、平均的な経過は下記の通りです。

腫れのピークは術後2~3日目

手術当日をday 0、翌日を術後1日目(day 1)と勘定します。

腫れのピークは、当日や翌日ではなく、術後2〜3日目です。

ピークを過ぎると、腫れは日ごとに落ち着いていきます。

術後1週目

術後1週目だと「マスクをしていれば分からないくらい」に落ち着きます。

ピーク時と比べると、だいぶん落ち着いてきますが、まだまだマスクをしていないと目立つレベルです。

術後2週目

術後2週くらい経つと「マスクを外しても目立たないくらい」に落ち着きます。

まだ黄色みを帯びた内出血が残っていることはありますが、「メイクをすれば問題なく隠せる」レベルに落ち着いてきます。

術後2週目の完成度(回復度)は、およそ60%くらいです。

術後1ヶ月目

術後1ヶ月目は70%くらいの完成度(回復度)で、「ノーメイクでも目立たない」レベルに落ち着きます。

ただし、まだ小さくなった骨格に皮膚がフィットしていないので、(周りからは目立たなくても)ご本人はまだまだぽっちゃり感や違和感などを感じる時期です。

術後3ヶ月目

術後2~3ヶ月くらいかけて、少しずつ皮膚がフィットしていきます。

ただし皮膚のフィット力には個人差があるため、術後にたるみやぽっちゃり感が気になる可能性もあります。

その場合は、術後3ヶ月〜半年くらいかけて皮膚をしっかり休ませてから、HIFU/脂肪溶解注射/脂肪吸引など検討します。(予防的にセットバックと同時にお受けになることも可能です。)

メリット・デメリット

上下顎セットバックをお受けになると、下記のメリットとデメリットがあります。

メリット

1.ゴボ口や突出口を骨格レベルで改善できる。

口元(歯茎の骨)が出ている状態を「上下顎前突(じょうげがくぜんとつ)」と言います。

私(奥田)はあまり好きな言葉ではありませんが、上下顎前突があって口元がこんもりしている状態を「ゴボ口」「突出口」などと表現することが多いようです。

歯が出ている場合は歯列矯正でも改善を見込めますが、骨格が原因になっている場合は、歯列矯正だけでは十分に改善しません。

骨格レベルでお口元のこんもり感を解消したい場合に、上下顎セットバックは選択肢になります。

2. 口角が上がって表情が優しくなる。

口元が前に出ていると、ヘの字口に見られるため、怒っていないても怒っているように思われたり、不機嫌に思われがちです。

もちろん、人間にとって何より大切なものは内面です。

ただし、他人とコミュニケーションをとる上では、心の中が覗けるわけではないので、どうしても外見で判断される部分が多くなります。

私(奥田)自身、容姿に恵まれている方ではありませんので、若いうちは不公平さを感じたものです、、、

上下顎セットバックで口元が下がると、バランス的に口角が上がって見えるケースがほとんどです。

そのため、スマイリーでソフトな印象になります。

3. 小顔になって目鼻立ちがくっきりする。

口元が出ていると、その分、お顔が大きく見えます。

そのため、上下顎セットバックでお口元が後ろに下がると、お顔が小さく見えるケースが多いです。

また、遠近法のバランスで目鼻立ちがくっきり見えるようになるケースが多いです。

デメリット

1.術後の歯科治療が必須です。

上下顎セットバックをお受けになった場合には、

  1. 前歯6本分の噛み合わせを整えるため
  2. 抜歯した4番目(3-5間)のスペースを埋めるため

に、術後の歯科治療が必須になります。

歯科治療を受けずにそのままになさっているお客様も一部いらっしゃるようですが、整容面・機能面から考えると、必ずお受けになるべきです。

歯科治療には、大きく「ワイヤー矯正」と「セラミッククラウン」の2種類があり、それぞれ一長一短があります。(最近ではワイヤー矯正の派生として、マウスピース矯正なども選択肢になりました。)

セットバック後の歯科治療に習熟した歯科を紹介しますので、どの方法を選択するか、よくご相談ください。

2. 頬っぺたのぽっちゃり感が強調されるかも。

上下顎セットバックでお口元が後ろに下がると、メーラーファットやジョールファットなどが相対的に強調されるケースがあります。

予防策としては、セットバックと同時に脂肪除去を行うことが可能です。

また、術後半年以上様子をみてから脂肪除去をおこなうことも可能です。

脂肪除去手術を避けたいお客様は、脂肪溶解注射が選択肢になります。

3. 顎周りが長く見えるケースがあります。

口元が後ろに下がると、相対的に顎が長く見えたり、ボリュームアップしてみえるケースがあります。

そのため6〜7割のケースでは、上下顎セットバックと同時にオトガイ形成(顎先の短縮や位置の調整など)をおこなってバランスを整えます。

上下顎セットバックと同時に、オトガイ形成を行うべきか否かは、術前の検査やシミュレーションで画像を見比べて判断します。

お問い合わせはLINEから

上下顎セットバックについてご質問があれば、銀座フェイスクリニックのLINEアカウントからお問い合わせください。

ご予約のスケジュール調整などを除いて、「女性の輪郭(フェイスライン)」に関するご質問は、全て院長奥田が回答させて頂きます。